インドについて
第5回 『ディワリ商戦』
インドの人口の8割を占めるヒンディー教徒にとって、新年祭にあたるディワリ(毎年10~11月)は最大のお祭りです。2024年のディワリは10月31日で、地域によって異なりますがその前後3日~1週間ほどが休みとなります。ディワリの1カ月ほど前からは各地でセールが盛り上がり、1年で最も消費が高まる「ディワリ商戦」の期間となります。
「ディワリ」は「光のお祭り」とも呼ばれており、闇(悪)に対する光(善)の勝利をお祝いするため灯明や電飾で家を明るく照らす習慣があります。また幸運と富をもたらしてくれる女神ラクシュミーを招くために家中を掃除し、家具を入れ替え、新しい服を着てご馳走を食べながら新しい年の到来を祝います。夜にはいたるところで花火が打ち上げられ、爆竹が慣らされ、その大きな音で寝られなくなることもあるそうです。
職場では「ディワリボーナス」も支払われるため、各メーカーやショッピングモール、商店、ECサイトでは大型セールが開催されます。「ディワリ商戦」期間は服やアクセサリー、食品、ギフト商品などはもちろん、自動車・二輪車、家電、家具などの高価格品の需要が高まるのも特徴です。2023年10月のこの期間には国内乗用車販売台数も大きく売り上げを伸ばし、最大手のマルチ・スズキは前年同月比29%増を記録しました。そのためディワリ商戦期間には街中のあらゆるところでバーゲンの広告を見ることができます。
ECでもプロモーションを積極に行っており、META社の調査ではインターネット・ユーザーの82%がディワリの時期に買い物をするとされています。また同調査によると1万人から10万人のフォロワーを持つマイクロインフルエンサーが、10万人から100万人のフォロワーを持つマクロインフルエンサーと同じくディワリ商戦の購買を促進する影響力があるという結果が出ています。
同時に4人に3人が地元の言語の広告が重要だと答えており、英語やヒンディー語ではなく、愛媛県インドサポートデスクがあるタミルナドゥ州ではタミル語、ベンガルールがあるカルナタカ州ではカルナタカ語で広告を出稿することが大切なようです。そのため県内企業がインドのオンライン上で自社商品をプロモーションする際にはマイクロインフルエンサーに協力をしてもらい、地元の言葉で広告を作成することがキーとなるでしょう。
愛媛県インドサポートデスクでは、業界や製品ごとにおけるインドでの市場リサーチやインドビジネスを展開するにあたり必要となる税制・法制度の助言等を無料(お問合せの内容によっては、専門機関への仲介等の有償サービスとなる場合があります)で行っております。
またサポートデスクの現地担当者が、Facebookを通じて、現地の様子等を発信しております。
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愛媛県産業政策課スゴ技グループ
電話:089-912-2473 メールアドレス:sangyoseisaku@pref.ehime.lg.jp
[column]「ディワリ退職にご用心」
インドではディワリの前に給与1か月分ほどの「ディワリボーナス」が支払われるのが一般的です。その一方で「ボーナスをもらうまで転職を待つ」ケースも多く、工場のワーカーなどにはディワリ休暇で帰省した後に、職場に戻ってこない人も一定数います。そのためディワリ後に工場が稼働できないなんてことにならないよう、事前に対策を練っておくことが肝心です。