インドについて
第7回 『インドの繊維・タオル産業』
愛媛県が世界に誇る今治タオルですが、そのタオルにインド産の高級綿が使われていることをご存じでしょうか。
ITや自動車産業の躍進が目覚ましいインドですが、繊維・衣料品製造業分野はインドの基幹産業であり、GDPと雇用創出に大きく貢献しています。インドの繊維・衣料品の生産量は中国に次ぐ世界第2位で、約4,500万人の労働者がこの産業に従事しています。市場規模は2019年度から年率10%で成長しており、2025年度には1,900億ドル規模に達すると予測されています。
その中でも綿工業の歴史は古く、17世紀にはインド産キャラコ(平織り綿布)がヨーロッパに輸出され、安価で肌触りが良いことから広く普及しました。その影響で自国の毛織物の需要が落ちると、イギリス政府がキャラコを輸入禁止にしたほどです。イギリス植民地時代には同国から最先端の紡績技術と大型機械が導入され、インドは世界を代表する綿工業大国となりました。
現在ではより高品質で安心な綿製品を製造する企業が増えており、それらの集積地のひとつが、愛媛県インドサポートデスクがあるタミルナドゥ州です。同州第2の都市であるコインバトールを中心としたエリアには日本企業と契約した栽培農場や紡績工場などがあり、そこで製造されたオーガニックコットンが今治のタオルメーカーや無印良品でも採用されています。また同地では環境や労働者の人権に配慮したタオル作りも行われており、そのような会社から輸入されたタオルも日本で販売されています。
インド中央政府はインド7州における大規模繊維工業団地の整備を発表し、その1つがタミルナドゥ州のVirudhunagarに開設されることになりました。これによりインドのインド繊維産業の競争力がますます高まりそうです。
愛媛県インドサポートデスクでは、業界や製品ごとにおけるインドでの市場リサーチやインドビジネスを展開するにあたり必要となる税制・法制度の助言等を無料(お問合せの内容によっては、専門機関への仲介等の有償サービスとなる場合があります)で行っております。
またサポートデスクの現地担当者が、Facebookを通じて、現地の様子等を発信しております。
インドビジネスに関心がある愛媛県企業様におかれましては、是非愛媛県インドサポートデスクをご活用ください。
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