第23回『インド進出、どの形態を選ぶ? ― 現地法人・支店・駐在員事務所の違い』

インド市場への関心が高まる中、「インドで自社製品を販売したい」「現地企業との取引を増やしたい」と考える企業も増えています。一方、実際に進出を検討すると、最初に迷うのが「どのような形で拠点を設ければよいのか」という点ではないでしょうか。

インドに拠点を設ける主な方法には、「現地法人」「支店」「駐在員事務所」などがあります。それぞれ、できること・できないことが異なるため、自社がインドで何をしたいのかを明確にして選ぶことが重要です。

1.本格的に事業を行うなら「現地法人」

インド国内で商品の販売やサービス提供、製造などを行い、継続的に売上を上げたい企業には、現地法人が適しています。日本企業が100%出資する子会社のほか、インド企業等との合弁会社を設立する方法もあります。

現地法人では、インド国内で契約を締結し、売上を計上することができます。また、現地スタッフの採用、オフィスや工場の設置など、本格的な事業展開が可能です。「インドを将来の主要市場として育てたい」「現地に営業・製造体制を構築したい」という企業は、まず現地法人を検討するとよいでしょう。

2.限定された事業活動なら「支店」

支店は、日本法人の一部としてインドに設置する拠点です。現地法人とは異なり、日本の本社とは別法人ではありません。一定の条件のもと、輸出入、コンサルティング、親会社の事業分野に関する調査、インド企業との技術・資金面での提携促進、親会社製品への技術サポートなどを行うことができます。

一方、小売事業やインド国内での製造・加工などは原則として行うことができません。そのため、既存顧客への技術サポートなど、インドで行いたい業務が限定されている企業に適しています。

3.まず市場を知りたいなら「駐在員事務所」

「インド市場には興味があるが、まだ販売や投資を始める段階ではない」という企業には、駐在員事務所という選択肢があります。駐在員事務所では、市場調査や情報収集、日本本社とインド企業との連絡・調整、提携促進などを行うことができます。

ただし駐在員事務所では、インド国内で営業・商業活動を行い、収入を得ることはできないということです。商品の販売、売上計上、有償サービスの提供などはできません。「営業所」というより、インド市場を知り、将来の事業展開に向けて関係を構築するための拠点と考えると分かりやすいでしょう。

このほか、インドで受注した特定のプロジェクトを遂行するための「プロジェクトオフィス」という形態もあります。また、必ずしもインドに自社拠点を設ける必要はありません。例えば、現地企業への技術供与や、現地企業との連携・OEMによる製品開発・製造など、自社の目的や事業内容に応じて、拠点を持たずにインド市場へ参入する方法も考えられます。

インド進出では、「とりあえず拠点を作る」のではなく、インドで何をしたいのかを最初に整理することが大切です。愛媛県インドサポートデスクでは、「自社にはどの進出形態が適しているのか」「まだ具体的な計画はないが、インド市場について知りたい」といった段階から、県内企業のインドビジネスをサポートしています。また、インドに拠点を設けた企業に対しては、進出後の現地での事業活動についてもサポートを行っています。お気軽にご相談ください。

※外国企業の拠点設置や外国直接投資(FDI)に関する規制は、業種や事業内容等によって異なります。実際の進出にあたっては、最新の制度をご確認ください。

愛媛県インドサポートデスクでは、業界や製品ごとのインド市場調査や、インドビジネスに必要な税制・法制度に関する助言等を行っております(内容により専門機関への仲介等の有償サービスとなる場合があります)。現地担当者による情報発信も行っておりますので、インドビジネスに関心のある愛媛県企業様は、ぜひご活用ください。

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