第13回 『インド ペット用品展示会(IIPTF) 報告レポート』

インドでは、経済成長に伴い富裕層を中心にペットを飼う家庭が増えています。ペットフードやグルーミング、ヘルスケア商品を中心としたペット市場規模は2023年の36億ドルから2027年には70~75億ドルに拡大すると見込まれており、飼育頭数は3,200万頭とすでに日本の1,595万頭の倍以上となっています。

これまでもインドには、街中で自由に過ごす犬や猫がたくさんいましたが、所得の増加や核家族化、コロナ禍でペットと過ごす時間が増えたことなどを背景に、ペットを家の中で飼ってフードのクオリティやケアを重視する傾向が強まったことが市場規模の急拡大の要因と考えられます。

2025年8月23日(土)、24日(日)に、デリー市内のBharata Mandapamで開催された「インド国際ペット・トレードフェア(India International Pet Trade Fair :IIPTF)には、国内外から250社以上の企業がブースを出展し、約1万人の来場者が、ペットのための新製品やサービスについて熱心に意見を交わす光景が会場のいたるところで見受けられました。

会場に入ってまず目についたのが「いなばCIAOちゅ~る」の大きなディスプレイでした。インドの大手輸入業者が取り扱いをはじめたそうで、日本をはじめ米国、東南アジアでも大人気の同商品が今年の一押しとのことでした。

このほか、インドメーカーによるシックなデザインのシリコン製フード用皿やおもちゃやオーガニックにこだわった高品質のペットフード、犬のトリミング競技会など、富裕層をターゲットにしたと思われる出品やイベントが目につきました。パッケージデザインも黒をベースにするなど、犬や猫のかわいらしさよりもカッコよさやクールさを前面に押し出したものが多く、カラフルでかわいい商品が多い日本のペットショップとの違いを感じることができました。

その一方で、猫のトイレ用砂は安価なものの重くて運ぶのが大変な鉱物系よりも、軽くてトイレに流しやすいビーズやチップ系の人気が出てくるなど、日本のトレンドに近い傾向もあるようです。これからもインドのペット市場はますます注目を集めそうです。

【開催概要】

インド国際ペット・トレードフェア
(India International Pet Trade Fair :IIPTF)

日時:2025年8月23日(土)、24日(日)
会場:Bharata Mandapam(デリー市内) 
公式サイト:https://iiptf.in/

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